1992年当時の山の手職員住宅の内部です。 実はビデオに映したのは私が育った家ではありません。 玄関はしっかり施錠してあり入れそうもありませんでした。 勝手に入るのもな〜、と思いつつもここで諦めたらチャンスは無い。 えい、ままよ、と隣の列の家を調べたら針金を簡単に巻きつけただけの扉鍵。 扉には1年以上前の札幌の転居先を記した紙が貼ってありました。
入ります!と大声で宣言して中に入らせて貰う。 どれほど懐かしい光景が飛び込んでくるかと思ったけれど 意外と近代的な装備。 風呂は木製の樽型ではなく、コンクリート製の流しもなく、 古いストーブは風呂にも部屋にも無く、いささかがっかり。
でもでも、あの懐かしい階段、這って上がった方が早かった 急な階段を上がると、当時の子供部屋の光景が広がりました。 底なしに広かった屋根裏物置。なんと開けると隣との境がなく、 押入れ同士が繫がっているという、すごい構造でした。
広角のアダプターをつなぐ事も忘れ、撮り終わってから 一緒に入った奥様と、もうこの家を見るのはこれが最後だね、と語った。
実際その通りになり翌年1993年には職員住宅は解体され、ほぼ原野に帰したようです。
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